東京弁は感染るんです
花屋に一鉢2,500円もするホウキグサの鉢植えが置いてあった。 ホウキグサとはヨーロッパ原産の一年草で、乾かした茎を束ねてほうきを作ることからこう呼ばれている。 種子は「とんぶり」といって、キャビアに似ていているので畑のキャビアとも呼ばれることもある。 とんぶりに醤油をかけて飯の上にのせて食べると美味しい。 このホウキグサが、我家から車で5分ぐらいのところにある空き地に何故か群生しているのだ。 モコモコしたユーモラスな形が面白いが、一株2,500円とすると全部でいくらになるのだろうと、貧乏人はすぐそう考えてしまう。 こちら税込み\2,625 こちら雑草。こっちのほうがいい形。
9月7日の「今日の戯言」で、勝手に家の中に入ってくるカマキリについて書いたが、こんどは勝手にウスバカゲロウが入ってきて家の中を飛び回っている。 ウスバカゲロウは「薄馬鹿下郎」ではなく「薄羽蜉蝣」で、一見トンボに似ているがトンボのようにスマートな飛び方はせずひらひらと薄馬鹿のような飛び方をする。 この幼虫は、乾いた地面にすりばち状の巣を作り、その底で巣の中に落ちてきたアリなどの体液を吸うアリジゴクである。 アリジゴクは、獲物がすり鉢に落ちると巣の底から砂を投げかけて獲物が這い出せないようにするというから、まるでゲゲゲの鬼太郎に出てくる砂かけババァである。 そんな砂かけババァを子に持つ薄馬鹿が何をしに我家に来たのかは知らないが、勝手に家の中に入ってくるのはやめてもらいたい。 これがウスバカゲロウ。窓を開けて「出て行け!」といっても言うことを聞かない。
道端にケイトウの花が咲いていた。 昔、この花のことを祖母が「ケイト」とよんでいたので、ふさふさした状態が「毛糸」に似ているからそんな名前がついているのだと子どもの頃思っていたが、本当は「ケイト」ではなく「ケイトウ」で、ニワトリのトサカに似ているので「鶏頭」と呼ばれるのだ。 ニワトリにはトサカの他に喉にもトサカ状のものが付いているが、これは肉髯(にくぜん)というらしい。 ヒゲは、くちヒゲ(髭)、あごヒゲ(鬚)、ほおヒゲ(髯)で漢字を使い分けるが、肉髯という漢字からすると、このなんの役に立つのかわからない赤いビロビロ (ニワトリのトサカは体温調整の役目があるといわれているが) は、あごヒゲではなくほおヒゲになるようだ。 よく見ると、かなり不気味は形状をしている。
6月15日の「今日の戯言」で呼んでもいないのにやって来るムカデの話を書いたが( その記事の上に、今はなき「ぶーにん」の写真があるのがなんとも寂しい )、こんどはなぜか家の中に巨大なカマキリがやってきた。 アシダカグモやムカデなどは、ゴキブリなどを捕獲するために家の中に入ってくると聞いたことがあるが、カマキリもゴキブリを食べるためにわざわざ家に入ってきたのだろうか。 家の外から家の中を窺って、この家にはゴキブリがたくさんいそうだ、とかわかるのだろうか。 いくらゴキブリを捕ってくれるといってもアシダカグモやムカデは断固お断りだが、カマキリぐらいなら別に家の中にいてもかまわない。 (とは言え、やはり巨大なカマキリが壁にへばりついているのはあまり気持ちの良いものではない。) カマキリの目は普通は緑色なのだが、こいつはなぜか目が黒い。 |