東京弁は感染るんです


今日の症状
(2002年2月の症状)

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2002/2/23 ほべりぐ

生活様式を始め多くのものが多様化している今、日本語だけが均質化の方向にあり方言が絶滅の危機に瀕している。
言葉というのは文化と伝統をささえてる一面もあるので、大げさに言えば方言を失うということは文化と伝統を失うことにもつながるだろう。
こうした中、JUST SYSTEMの一太郎12が関西弁に対応したしたことを記念して 「全国方言WEB ほべりぐ」というサイトが2月の始めからオープンしている。各地の方言でコミュニケーションしたり方言を収集したりするコーナーがあって賑わっているのだが、昔はこう言ったが今は言わないとかいう類いの話題が結構多い。今は言わないということは、その人の子どもの世代になると確実にその言葉は消滅してしまうということでありちょっと気になる。

(宣伝:この 「全国方言WEB ほべりぐ」で「東京弁は感染るんです」もリンクしてもらっています。)

 


2002/2/16 関西版

関東地方に住んでいると東京中心のニュースしか入ってこないが、その気になればネットで関西のニュースを見ることができる。
朝日新聞のWebサイトでは「Today's 関西」、読売新聞では「関西発」、毎日新聞では「まいど!!大阪」、産経新聞では「ぼちぼち関西」といずれもトップページからリンクされている。
読売新聞のサイトにある「関西おもしろ文化考」は、関西の地盤沈下で誇りとすべき文化までが隅に押しやられようとしている状況にいま一度光を当てようと言う企画であり、毎週水曜日の関西版の夕刊に載っているものらしい。
関西の文化というと食べ物とお笑いだけのように思われているがそれだけではなく、知られざる関西なども紹介されていて大変面白い。関西版だけで盛り上がらずに全国版にも載せてもらいたいものである。
(全国版になっても巨人嫌いやから読売新聞取ってないんやけどね。)

 


2002/2/14 黄色信号

大阪の歩行者は赤は「止まれ」ではなく、自分が安全だと判断したら「渡れ」だと思っている。
さすがに車の運転している人で赤で突っ走る人はいないが、黄色で止まる人はまずいない。
私は車の免許を取って25年以上になるが、残念ながら今はゴールド免許ではない。3年前に信号無視でつかまってしまったのだ。
交差点に進入したのが赤か黄色かでもめて裁判まで考えたのだが、結局不起訴になり反則金は払わなくて済んだものの、行政処分で更新時に青い免許証になってしまった。くやしいので行政処分不服異議申立てまでしたのだが認められなかった。
大阪であれば後ろからまだ2〜3台はついてくるぐらいのタイミングなのにと当時は非常に憤慨した。
私は神戸人だが大阪の大学に通っていたので大阪人の影響も受けているようである。
善良な関東人であるためには黄色信号では止まらなくてはならない。
(黄色は止まれだと神奈川県警のおまわりさんに説教されました。その通り。)

 


2002/2/11 方角

神戸の市街地は北に六甲山、南に大阪湾があるので、方角を言うときには山側浜側あるいは北側南側ということが多い。
神戸ではどこにいても山が見えるので山の見えるほうは北側であり、方向を左右で言うより南北で言ったほうがわかりやすい。
京都は盆地になっているので山が見えるほうが北ということはないが、北のほうへ行くことを「上ル」南に行くことを「下ル」という。これは街が碁盤の目状になっているためこの表現のほうがわかりやすいのだろう。
神戸出身の私はいまでも山の見える方が北側であると考える癖が抜けず、道順を尋ねられたときに北の方に行って・・・と言ってしまうことがあるが、ここ相模湖でははまわりが全部山に囲まれているし、東京都心に行くとこんどは山など見えずどちらが北かわからないのだ。

 


2002/2/10 奥ゆかしい表現

ある本に関東にはない関西の奥ゆかしい表現とは?と題して「遠慮のかたまり」のことが書いてあった。
皿に盛られた食べ物が最後にひとつ残って、なんとなくみんながそれを取るのを遠慮しているとき、関西では「遠慮のかたまり誰か食べへん?」と聞くか「遠慮のかたまりもらうわ」と言って食べるが、そういう表現が奥ゆかしいとその本には書いてあった。
しかし最後に一つだけ残ってしまって誰も手を出さないというシチュエーションは関東人の間でも発生し、これは「関東の一つ残し」と言われている。
「関東の一つ残し、誰か食べない?」とか「関東の一つ残しいただきます」とは多分言わないだろうが(関東人は見栄っ張りなので残したままにしておくに違いない)、一つ残ったものに「関東の一つ残し」という名前が付いているところは、関東人もなかなか奥ゆかしいところがあるではないか。

 


2002/2/5 知らなんだ

今朝の朝日新聞に、室町時代以来の関西弁「〜ナンダ」が若者の間では死語に、という記事が載っていた。
「知らなんだ」「行かなんだ」など「〜しなかった」を意味する関西弁が若者の間では全く話されなくなっていることが国立国語研究所の調査でわかったそうだ。
たしかに私の祖父母が「行かなんだ」と言っていたのは記憶にあるが、すでに父母の代では使っていなかったように思う。
私はもちろん「行かなんだ」とは言わない。小さいころから「行けへんかった」である。と言うことは、東京に出てくるまえから既に東京弁の影響(関西弁の否定「〜へん」+東京弁の過去形)を受けていたということになる。
「行けへんかった」より「行かなんだ」のほうが短く言い易いはずなのに、東京弁感染の威力は恐ろしい。
 


2002/2/3 節分

今日は節分。コンビニには豆まきの豆やら鬼の面やら節分グッズがそろえてある。
加えてセブンイレブンもサンクスもローソンも丸かぶり寿司の宣伝をしている。
この風習、20年ほど前に作られたものだとある本で読んだことがあるので、先日神戸に帰ったときに大正15年生まれの叔母に聞いてみたところ、たしかに子どもの頃から巻き寿司の丸かぶりをやっていたというので、昔からある風習に間違いない。我が家は私以外は皆関東人なので、特に今日寿司を丸かぶりする予定などはない。
関西にあって、関東にない風習というのも結構あるようだ。
十日戎とか地蔵盆(旧暦の7月24日にある地蔵祭り。子どもは供え物のお菓子をいっぱいもらえる。)等など。
地蔵盆などハロウィーンの日本版と称して関東でもはやらせれば駄菓子メーカが儲かるかも知れない。
 



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