東京弁は感染るんです


関西弁基礎講座 第15講


辞書に載っている関西弁(関西弁か共通語か)

私のパソコンにはMicrosoftのBookShelfという電子辞書がインストールされている。
このなかの国語辞典は小学館の『国語大辞典(新装版)1988年版』で25万語も収録されてい
る。
試しにこれはどう考えても関西弁だろうと思う言葉 『いちびる』 を引いてみたら、なんと 『できもしないのに、りきんでする。また、調子にのってふざける。』 と載っている。
面白いのでいちびって関西弁基礎講座第4講で紹介した関西弁を片っ端から引いてみた。
驚いたことに、ほとんどの言葉が載っている。辞書には特に関西方言ということわりもないので、東京人もこれらの言葉を共通語として知るべきではないだろうか。
ぜひ関西弁基礎講座第4講と併せて見て欲しい。

(つい最近まで『押しピン』は共通語だと思っていた。この辞書に『押しピン』は載っていない。東
京では『画鋲』というのが普通らしい。)


行 行 行 行 行 行 行 行 ら・わ


 (●^は高く発音する)                           あ行

あいさに^【副】 (間さに) あいま。時たま。
あ^かい 【形】 (明い) 1 光などが強くはっきりしている状態である。明るい。
2 夜が明けて明るい。また、まだ日が暮れないで明るい。
あ^か^ん^【連語】 (「らち(埒)があかぬ」の上を略した表現「あかぬ」から)物事がうまくいかない。
効果がない。むだである。だめである。あかぬ。
あ^く^ち^【名】 1まだ巣立ちのできない小鳥のくちばしのつけ根のところにある黄色の部分。
2子どもの口のあたりにできる小さなおでき、口角炎など。
あ^じ^ない【形】(味無い) 1⇒あじきない(味気無)
2食べ物の味がない。また、味が悪い。
3味が淡泊である。淡い。
あほ^【名】(阿保) 知能が劣っているさま。また、そのような人、行動。おろか。たわけ。ばか。
あれ^へん【連語】
あんじょ^ー^【副】 (「あじよく(味能)」のウ音便化「味よう」の変化)うまい具合に。上手に。具合よ
く。
い^が^む^【動】 (「ゆがむ(歪)」の変化)
1正常な形がくずれて曲がったり、傾いたりする。
2行ないや心が正しくなくなる。邪悪になる。
3病気になる。わずらう。大工、芸人の言葉。
い^き^し^な^【名】 行く時のついで。でかける時。ゆきしな。「行きしなに寄ってみる」
い^き^る^【動】 1あつくなる。ほてる。むしむしする。→熱(いき)れる。
2息づかいを荒くして怒る。いきまく。
3調子に乗って勢いこむ。元気づく。
いけ^ず【名】 (「行かず」の変化したものか)
1(形動)意地の悪いこと。たちのわるいこと。また、その人。いかず。
2悪人。ならず者。
3好ましくないこと。不良じみたいたずら。
4贋金(にせがね)など通用しない貨幣。
い^じ^ま^しい【形】 1けちくさい。せせこましい。意地きたない。
2じれったい。歯がゆい。
い^ち^び^る^【動】 できもしないのに、りきんでする。また、調子にのってふざける。
いっこ^も【副】
いっしょくちゃ^【名】(一緒くちゃ)
いてる^【動】(凍る) 1凍る。凍りつく。
2(比喩的に)厳しい寒さで、凍ったように感じられる。「凍てる月光」
いとと^り【名】(糸取り) 2子供の遊び、綾取りを上方でいう。
い^ぬ^【動】 1ある場所から立ち去って、他の場所へ行く。また、もと居た所へ帰る。
2(時が)過ぎ去る。経過する。また、ある時期がやってくる。
い^の^く^【動】 いた所からしりぞく。その場から離れる。
い^や^ら^しい【形】 感じが悪い。不愉快な気持にさせる。
1様子、態度、行為、状態などが、好ましくない。いやみな感じである。いとわし
い。
うっと^こ【名】
うろ^がくる^【連語】 (「うろ」は「うろたえ」の略か)頭が混乱してうろうろする。うろたえる。
えー^【形】
え^ず^く^【動】  吐き気をもよおす。おうとする。へどを吐く。
え^げ^つ^ない【形】 (語源不明だが、「えぐい(瘁j」に関係があり、「えぐっ気(け)ない」から転じた形
かと推定する説がある)言い方や、やり方が思いやりがなく、露骨でいやらしい。
ずうずうしく無遠慮である。
え^らい【形】 3疲労や苦痛などが激しく、耐えがたい。つらい。「身体がえらい」
おじ^ゃみ【名】
お^も^ろい【形】 ⇒おもしろい(面白)


       
かく^【動】 1物を肩にのせて運ぶ。担ぐ。になう。
か^さ【名】 1重なった物の高さや大きさ。物の分量や容積。
か^ざ^【名】 におい。かおり
かし^わ【名】 (羽の毛が柏の葉の色に似ているからいうとも)羽毛が茶褐色の鶏。和鶏。ま
た、その肉。特に雌鶏の肉を美味としたが、天保以降は鶏肉の総称となった。か
しわどり。
かた^くま【名】 (「かたこま(肩駒)」の変化という)⇒かたぐるま(肩車)
か^た^げ^る^【動】 1肩にのせる。肩に担(にな)う
か^った【連語】(借った)
か^ど【名】 2門の前。また、門に近い庭。門のあたり。
か^まへん【連語】
か^ん^と^だ^き^【名】(関東煮)
ぎ^ょーさん【名・副】 1程度、数量のはなはだしいさま。
きょー^び【名】 きょうこのごろ。この節。当今。
き^り^も^ん^【名】
ぐいち^【名】 2(賽の目は、上面下面の和が七になるようになっているが、五と一とは対(つ
い)になっていないところから)食い違っていること。ちぐはぐであること。互い違い
になっていること。交互。
〜ぐち【接尾語】(皮ぐち食べる)
け^ーへん^【連語】
け^ったいな【形動】 (「けたい(卦体)」の変化)
T ⇒けたい(卦体)
2⇒けたい(卦体)2「けったいな味」
け^っ^た^く^そ^わ^るい【連語】 ⇒けたいくそ(卦体糞)「けったくそが悪い」
こー^こ【名】 (「こうこう」の変化)香の物。つけもの。こうこう。
こ^け^る^【動】 1倒れる。ころがる。ころぶ。すべる。
こ^すい【形】 1体裁よく人をだまして、ひそかに自分の利益をはかるさま。わるがしこい。ずる
い。狡猾(こうかつ)である。
2けちである。欲が深い。
こ^そ^ばい【形】 こそばゆい
〔形口〕卆こそばゆ・し〔形ク〕(「こそ」は「こそぐる(擽)」の「こそ」と同根、「ばゆ
い」は「はゆし(映)」かという説がある。「こそばいい」とも)
1くすぐられるなどして、むずむずした感じが堪えがたい。くすぐったい。
ご^つい【形】 1角張って堅くごつごつしている。荒けずりでいかつい。大きくて強い。ごっつい。
「ごつい身体」
2無粋である。垢ぬけしていなく野暮である。
ご^っ^つー【副】
〜こ^っちゃ【慣用】 (「ことぢゃ」の変化)ことである。ことだ。
ごっち^ゃ^【名】 いろいろのものが無秩序に入りまじって混乱しているさま。ごった。
こ^まい こんまい【形】 ⇒こまかい(細)


さ^か^と^ん^ぼ^り^【名】 さかとんぼり⇒さかとんぼ(逆蜻蛉)
さかとんぼ
頭を下にし、足が上になる状態。また、そうすること。さかさまになること。さ
かとんぶり。さかとんぼり。「さかとんぼを打つ」
さゆ^【名】 何もまぜないで飲む湯。
さら^【名】 手の加わっていないさま。未使用であたらしいさま。また、そのもの
し^ば^く^【動】 鞭(むち)や細い棒などで強くたたく。細い棒やひもなどを強くうち振る。
しぶち^ん【名】 自分の金品を出しおしみする人、けちな人をいう俗語。しわん坊
じべた^【名】 ⇒ じめん(地面)
し^ま^う^【動】 1やり終える。しとげる。
2終わりにする。なくす。
3入れ納める。始末する。置くべき場所へかたづける。
し^もた【連語】
し^も^ば^れ^【名】(霜腫れ) ⇒しもやけ(霜焼)
し^ゃ^ー^ない【連語】
しんど^い【形】 (「しんど」の形容詞化か)つらい。苦しい。大儀だ。難儀だ。しんろい。
すう^どん【名】 うどんだけを丼に入れて汁をかけたもの。種(たね)を入れないうどん。かけうど
ん。
ずぼら【名】 おこなうべきことや守るべきことをしなかったりおろそかにして、だらしないこと。
行動・態度にしまりがないさま。放縦。ずべら。
せ^せ^く^る^【動】
せ^た^ら^う^【動】 背を曲げて物を負う。背負う。
せ^ん^ど^【副】
せんまつ^【名】(千松) 浄瑠璃「伽羅先代萩(めいぼくせんだいはぎ)」の千松のせりふに「侍の子といふ
ものは<略>お腹がすいてもひもじうはない」とあるところから)空腹であること。ま
た、その人。
そ^や【慣用】


たける^【動】  1十分にその状態になる。@日が高く昇り、日盛りになる。*源氏‐夕顔「日
たくるほどに、起き給ひて」A季節の盛りになる。「春がたける」B年齢が長
じる。年頃になる。
2盛りの状態、時期を過ぎる。@日や月などが傾く。A季節が、その盛りを過
ぎる。その季節が終わりに近づく。B老齢になる。年をとる。
ち^っこい【形】 ⇒ちいさい(小)
ちょか^【名】 あわてふためくこと。じっとしていないさま。また、その人。
ちょぼちょぼ^【名】 1量や程度が少ないさまを表す語。ちょびちょび
つ^く^ぼ^る^【動】
でぼち^ん【名】
〜てん【助】
てんかす^【名】 天ぷらを揚げたかす。あげだま
で^ん^ぼ^【名】 できもの。腫物。こぶ
〜と^く^【助】
ど^つ^く^【動】 (「ど」は接頭語。「どつく」とも)⇒どうづく
とれとれ^【名】
ど^ん^く^さ^い【形】 1まだるっこい。のろくさい。また、ばからしい。まがぬけている。
ど^んならん


な^お^す^【動】(直す) 14近世、関西地方で、「しまう」ことをいう。
な^まぶし【名】(生節) 鰹節のまだ乾ききっていないもの。
な^ん^きん【名】(南京) 2植物「カボチャ」の異名。
な^ん^ば^【名】(南蛮) なんばきび
「とうもろこし(玉蜀黍)」の異名。
なんぼ^【副】 (「なんぼう」の変化)
1程度の限定しがたいさま、また不明、不定なさまを表す。どれほどか。どの程度
か。なんぼう。「お代はなんぼですか」
2程度がはなはだしくて、限定しがたいさまを表す。ずいぶん。いくらでも。なんぼ
う。「なんぼでも言ってやる」「なんぼ努力しても合格しない」
に^ぬ^き^【名】  3「にぬきたまご(煮抜卵)」、また「にぬきどうふ(煮抜豆腐)」の略。
ぬ^くい【形】 1気候や温度が程よく気持がよい。あたたかい。
ね^ぶ^る^【動】 舌の先で物をなめ味わう。なめる。しゃぶる。
ね^ま【名】 2寝床。とこ。「寝間をとる」
〜ねん【助】
の^ー^な^る【連語】
〜のん【助】


は^っ^た^い^こ^【名】
はよ^【副】 はよう(はやう)
(「はよ」とも)
T 〔副〕「はやく(早)」の変化した語。
ひざぼ^ん【名】
ひ^ち【数詞】(七) (接頭語「しち」の変化)主として形容詞・形容動詞の上に付いて、程度がはなは
だしくて気に入らない、の意を添える。「ひちくどい」「ひちむつかしい」など。近世
以降の関西の俗語。
ひっしのぱっち【名】
びび^んちょ【名】
ぶっちゃける【動】 「ぶちあける(打明)」を強めていう語。
ぶ^ぶ^ おぶ^【名】 茶または湯をいう幼児・女性語。
べ^っ^ち^ょ^ない【形】
へ^っつい【名】 (「へつい」の変化)かまど。
〜へん^【助詞】
ほかす【動】 ほうりすてる。なげすてる。
ほげ^た【名】
ほ^た^え^る^【動】 2ふざける。たわむれる。じゃれる。
ぼ^っ^か^ぶ^り^【名】
ほべ^た【名】
ほんま^【名】 本当であること。真実。


まいま^い^こんこ【名】
ま^ど^う^【動】 つぐなう。うめあわせる。弁償する。また、元通りにする。
みっき^【名】
み^て^み^【慣用】
む^こ^さ^き^【名】 *1
めーま^か^す^【慣用】
めっち^ゃ^【副】 ⇒めちゃくちゃ(滅茶苦茶)
めば^ちこ【名】
も^の^よ^ろこび【名】


〜や【助動】
やや^こ【名】 あかご。あかんぼう。やや。
や^や^こ^しい【形】 複雑である。こみいっている。混乱していてわずらわしい。
ゆ^あげ【名】
ゆ^ー^た^る^【連語】
よ^ー^い^わ^ん^わ【慣用】
よ^ー^す^す^る【動】(様子する)

ら・わ
ろー^じ【名】(路地)
わ^や^く^ち^ゃ^【名】

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