東京弁は感染るんです


関西弁基礎講座 第4講


言葉の変化など

言葉は生き物であるから、地域の差だけではなく、世代が違うと使われる言葉も変わってくる
し、ましてや生まれ育った土地を離れ、まったくアクセントの異なる地域に住むようになると、自
分でも気づかないうちに使っている言葉が変化している。

大阪ことば辞典(堀井令以知著 東京堂出版 平成7年9月10日初版)等に載っている大阪弁
のうち、神戸弁と同じ言葉で主なものを、関東地方に住んで20数年になる私自身が今でも使う
言葉・20数年前神戸に住んでいたころに使っていた言葉・ 私の父母(大正末期・昭和初期生
まれ)が使っていた言葉・祖父母(明治生まれ)が使っていた言葉に分類してみた。

20数年前には確かにつかっていたのが、関東地方に移り住んで20年以上経つとほとんど使わ
なくなってしまった言葉が、かなり多くある。

ここで調べた言葉の73%は神戸に住んでいたときに使っていたが、関東地方に移り住んで20
年以上経つと使う言葉は47%に減ってしまった。


行 行 行 行 行 行 行 行 ら・わ

(*1:2001/9/29に追加した単語)

 (●^は高く発音する)             ○:よく使う/使っていた △:たまに使う/使っていた ×:使わない
関西弁(大阪弁・神戸弁) 共通語(東京弁) 私が
今でも
使う言葉
私が
神戸で
使って
いた言葉
私の
父母が
使って
いた言葉
私の
祖父母が
使って
いた言葉

あ行
あいさに^【副】 (間さに) 時折 × ×
あ^かい 【形】 (明い) 明るい × ×
あ^か^ん^【連語】 だめだ いけない
あ^く^ち^【名】 口の縁にできる小さい腫れ物 ×
あ^じ^ない【形】(味無い) まずい うまくない ×
あほ^【名】(阿保) 馬鹿 おろか
あれ^へん【連語】 ない ありはしない
あんじょ^ー^【副】 うまく 上手に ほどよく ×
い^が^む^【動】 歪む 曲がる 心がねじける
い^き^し^な^【名】 行く途中 ×
い^き^る^【動】 意気込む 力む 勢いづく ×
いけ^ず【名】 意地悪 ×
い^じ^ま^しい【形】 はがゆいい じれったい ×
い^ち^び^る^【動】 ふざける じゃれる 調子に乗る ×
いっこ^も【副】 すこしも ちっとも 一向に
いっしょくちゃ^【名】(一緒くちゃ) 一緒に混じりあうこと
いてる^【動】(凍る) こおる × ×
いとと^り【名】(糸取り) 綾取り ×
い^ぬ^【動】 帰る 去る ×
い^の^く^【動】 動く × ×
い^や^ら^しい【形】 見た目にも好ましくない状態
うっと^こ【名】 *1 私のところ 自分の家
うろ^がくる^【連語】 *1 うろたえてぼんやりする
×
×
えー^【形】 良い 好い
え^ず^く^【動】 *1 吐く 嘔吐する 吐き気を催す
え^げ^つ^ない【形】 毒々しい 辛辣な 濃厚な 
え^らい【形】 1.苦しい つらい 2.大変 3.偉い
おじ^ゃみ【名】 お手玉 × ×
お^も^ろい【形】 面白い

行 
かく^【動】 *1 持ち上げて運ぶ
×
×
か^さ【名】 分量 ×
か^ざ^【名】 匂い 香り × × ×
かし^わ【名】 鶏肉
かた^くま【名】 肩車 ×
か^た^げ^る^【動】 *1 肩にかつぐ
×
×
か^った【連語】(借った) 借りた
か^ど【名】 *1 家の前
×
×
か^まへん【連語】 差し支えない かまわない
か^ん^と^だ^き^【名】(関東煮) おでん ×
ぎ^ょーさん【名・副】 たくさん
きょー^び【名】 今日このごろ × ×
き^り^も^ん^【名】 着物 × × ×
ぐいち^【名】 ちぐはぐになること ×
〜ぐち【接尾語】(皮ぐち食べる) ともに 一緒に ×
け^ーへん^【連語】 来ない
け^ったいな【形動】 奇怪な 変な 奇妙な
け^っ^た^く^そ^わ^るい【連語】 不愉快な 癪にさわる
こー^こ【名】 たくあん 香の物 大根漬
こ^け^る^【動】 倒れる 転ぶ
こ^すい【形】 ずるい ×
こ^そ^ばい【形】 くすぐったい
ご^つい【形】 分厚い 大きくて丈夫な
ご^っ^つー【副】 強く たいへん
〜こ^っちゃ【慣用】 〜ことだ
ごっち^ゃ^【名】 入り交じるさま
こ^まい こんまい【形】 小さい 細かい ×


さ^か^と^ん^ぼ^り^【名】 逆さま 逆立ち × × ×
さゆ^【名】 白湯
さら^【名】 新品
し^ば^く^【動】 打つ なぐる
しぶち^ん【名】 けちん坊
じべた^【名】 地面
し^ま^う^【動】 終わる 始末する 片付ける
し^もた【連語】 しまった
し^も^ば^れ^【名】(霜腫れ) しもやけ × × ×
し^ゃ^ー^ない【連語】 仕様のない
しんど^い【形】 疲れた 苦しい
すう^どん【名】 かけうどん ×
ずぼら【名】 だらしないこと 不精
せ^せ^く^る^【動】 いじり回す ×
せ^た^ら^う^【動】 背に担う × ×
せ^ん^ど^【副】 長らく × ×
せんまつ^【名】(千松) 子どもが食事をせきたてること × ×
そ^や【慣用】 そうだ


たける^【動】 *1 野菜などの盛りが過ぎる
×
×
ち^っこい【形】 小さい
ちょか^【名】 落ち着きのない人 × ×
ちょぼちょぼ^【名】 同時 同じ程度 ×
つ^く^ぼ^る^【動】 うずくまる
×
×
でぼち^ん【名】 額 おでこ ×
〜てん【助】 〜したのよ
てんかす^【名】 てんぷらの揚げ玉
で^ん^ぼ^【名】 腫れ物 ×
〜と^く^【助】 〜ておく
ど^つ^く^【動】 打つ 殴る
とれとれ^【名】 いま取ったばかり
ど^ん^く^さ^い【形】 鈍な 動作が鈍い
ど^んならん どうにもならない 困った × ×


な^お^す^【動】(直す) 片付ける 保管する 修繕する
な^まぶし【名】(生節) なまり節
な^ん^きん【名】(南京) かぼちゃ ×
な^ん^ば^【名】(南蛮) とうもろこし × ×
なんぼ^【副】 いくら どれほどの値段
に^ぬ^き^【名】 *1 ゆで卵
×
×
ぬ^くい【形】 あたたかい
ね^ぶ^る^【動】 嘗める しゃぶる ×
ね^ま【名】 寝具 ×
〜ねん【助】 〜のだ
の^ー^な^る【連語】 無くなる × ×
〜のん【助】 1.〜のは 2.〜のか 3.〜のもの


は^っ^た^い^こ^【名】 麦こがし
はよ^【副】 早く
ひざぼ^ん【名】 膝小僧 ×
ひ^ち【数詞】(七)
ひっしのぱっち【名】 必死のさま × × ×
びび^んちょ【名】 不潔 尾篭 ×
ぶっちゃける【動】 打ち明ける ×
ぶ^ぶ^ おぶ^【名】 お湯 お茶 × × ×
べ^っ^ち^ょ^ない【形】 差し障り無い ×
へ^っつい【名】 かまど × ×
〜へん^【助詞】 せん ない
ほかす【動】 捨てる
ほげ^た【名】 口答え × ×
ほ^た^え^る^【動】 ふざける 戯れる ×
ぼ^っ^か^ぶ^り^【名】 ごきぶり ×
ほべ^た【名】 × ×
ほんま^【名】 本当


まいま^い^こんこ【名】 きりきり舞 × ×
ま^ど^う^【動】 償う 弁償する ×
みっき^【名】 東京でいうタンマ ×
み^て^み^【慣用】 見てみなさい
む^こ^さ^き^【名】 *1 成り行き
×
×
めーま^か^す^【慣用】 目をまわす × ×
めっち^ゃ^【副】 非常に きわめて
めば^ちこ【名】 ものもらい
も^の^よ^ろこび【名】 どんなことでもすぐに喜ぶこと ×


〜や【助動】 〜だ
やや^こ【名】 赤ん坊 ×
や^や^こ^しい【形】 複雑な 込み入った
ゆ^あげ【名】 湯上りタオル ×
ゆ^ー^た^る^【連語】 言ってやる
よ^ー^い^わ^ん^わ【慣用】 まああきれた ばかばかしい ×
よ^ー^す^す^る【動】(様子する) 気取る 様子をつくろう × ×

ら・わ
ろー^じ【名】(路地) 路地 ×
わ^や^く^ち^ゃ^【名】 だめになること ×


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