東京弁は感染るんです
夜、二階の娘の部屋の窓を見て驚いた。
窓に×印が浮かびあがっている。 部屋の明かりをめがけて飛んでくる虫を狙って、窓ガラスの外にクモ(多分コガネグモ)が巣をはっているのだ。 この×印には「かくれおび」という名前が付けられている。 かくれおびは天敵の目から隠れるためのものだとか、網を補強するためのものだとか、単なる飾りだとか、水分を集めるものだとか、いろいろな説があるようだが、実験によると紫外線を反射させて昆虫を誘引しているのが解ったそうだ。 私は、クモ自身8本も肢があることが恥ずかしくて、4本肢にみせるための小道具として使っているのだと思うのだが。 闇夜に浮かぶ×印。 昼の×印。どちらも不気味である。
私はタバコは吸わない。
酒もあまり飲まない。ビールぐらいはあれば飲むけれども、飲まなくてもかまわない。 ゴルフもしないし、競馬もしないし、パチンコもマージャンもしない。 特に贅沢なことはしていないと思うが、唯一ささやかな楽しみを持っている。 それは、風呂になみなみと湯を入れて、湯船に入るときに湯をあふれさせること。 温泉に入っているようで実に気持ちがよい。 最近の温泉は湯を循環させている所があって、こういう温泉は湯があるれることもない。 まったくこのような温泉は温泉の風上にも置けない温泉である。 あふれる湯を眺めながら、湯につかる気分は最高である。 小市民的贅沢である。 湯船の淵から少しだけあふれるぐらいがよい。
我家には拾ってきて1年ちょっとになる猫がいる。
子猫の頃はミーミー君と呼んでいたが、あっという間に体重が7kgもある大猫になってしまい、ブタのようなのでブーニンに改名した。 このブーニン、機嫌が悪くなるとおでこの毛が縦に筋が入ったようになり、ちょうど昔人気のあったプロレスラーのアブドラ・ザ・ブッチャーの額のようになるのだ。 アブドラ・ザ・ブッチャーは黒い呪術師と呼ばれ、その額には何本もの傷跡が縦にくっきりと残っていて、恐ろしいけれどもどこかユーモラスなところがある悪役レスラーである。 いままで猫を飼ったことがないので、他の猫も機嫌が悪くなるとブッチャー額になるのかどうか知らないのだが、ブーニンよりブッチャーの方が似合っているように思うので、再度改名しようかと思案している。 悪役ネコレスラー。ワルどら・ザ・ブッチャー。
キョウチクトウの花が咲いている。
キョウチクトウは「夾竹桃」と書いて、花が桃の花に似て、葉が竹の葉のように狭いところから来てるそうである。 高速道路のフェンス脇などに植えられているが、これはキョウチクトウが空気の汚れに強く他の植物が育たないところでもよく育つという理由らしい。 枝を折ると皮が簡単に剥がせるので、私が子どもの頃はみんなでこれを鞭などにしてよく遊んだが、キョウチクトウには毒があるので、こうした遊びは非常に危険なことのようである。 どれぐらいの毒性なのかネットで検索してみると、フランスでバーベキューにキョウチクトウの枝を串として使用したために、11人中7人が死亡するという事故もあったと書かれている。 本当なら強烈な毒性である。 鞭を作って遊んでいた子どもたちに何かあったという話は聞いたことはないが、危険な物には近寄らないほうが良いかも知れない。 この花を見ると、子どもの頃一日中遊んでいた夏の暑い日を思い出す。
先週と今週のメールマガジンで街角コレクションを集めたサイトを紹介したが、私も街を歩いていて面白い看板をみつけた。
お寺の駐車場にあった看板である。 『無断駐車にはお寺も無断で「お経」を上げます。○○寺』 お経を上げられるとどうなってしまうのか興味あるところである。 お経を上げるとは供養をするという意味だろうか。つまり冥福を祈るということなのだろうか。 どうされるのかわからないだけに、怖い表現である。 無断でお経を上げてもらえるとは有り難い!?
我家は、同じような家が50軒ほど並んでいる中規模住宅団地の中にある。
玄関側から見ればどこにでもあるような郊外の住宅地であるが、南側は畑地になっている。 家を買うときこの畑地は芝生のようになっていて、日当たりのよさとキャンプ場にでもいるような雰囲気が気に入って他の場所と比較もせずに買ってしまったのだ。 しかしこの畑地は牛の飼料用のとうもろこし畑で、今の時期はとうもろこしが2mぐらいにまで育っている。 1階のリビングから外を見ると、とうもろこし以外何も見えず非常に暑苦しくて鬱陶しい。 草むらの中にいるバッタにでもなったような気分である。 2階から見下ろすと北海道の牧場にでもいるような気分になれることがせめてもの救いである。 バッタの視線。 2階から。 |