東京弁は感染るんです
庭にある小さなみかんの木の葉の上にアゲハ蝶の幼虫がいた。
注意して見ないと鳥の糞と見間違えてしまう。 多分アゲハの幼虫は自分の姿が鳥の糞に似ていることを分っているのだと思う。 人間は自然選択とかいって、より鳥の糞に似た個体が選択された結果だというのかも知れないが、 実物を見ているととてもそうとは思えない。 あきらかにアゲハの幼虫は鳥の目を騙すために、意思を持って自ら鳥の糞になりきろうとしているように思えてくる。 左が幼虫、右が糞。
会社の近くに下水処理場で処理した水を流してせせらぎを作っている場所がある。
「この水は下水処理場で処理された水なので飲まないでください」という看板が掲げてあるほど水はきれいに浄化されている。 昼休みに運動不足解消のため、たまにこの付近を散歩するのだが、今日、このせせらぎにオイカワが群れを成して泳いでいるのを発見した。 オイカワは関東ではヤマベと呼ばれるコイ科の魚で、別段珍しい魚ではないが、下水処理場から流れ出て下流部は暗渠に流れ込むだけのせせらぎに、いったいどこからやってきて棲んでいるのか不思議である。 よく魚の棲まない汚れた川がきれいになって、魚が戻ってきたというニュースを聞くが、彼らはいったいどこから戻ってくるのだろう。
昨日の新聞によれば、国技館で行われている大相撲夏場所の入場者が7割を切ってガラガラなのだそうだ。
私は千代の富士や小錦が全盛だったころに何度か国技館に行ったことがあり、最後列の椅子席からでも小錦は象のように巨大に見えて感動した覚えがある。 昔は取り組みの結果が気になっていたものだが、今では新聞を読むまで夏場所が始まったことさえ気付かない。 北の湖理事長は「相撲をやっている夕方の時間帯は成人男性は仕事中のなので、これからは狙いを主婦層と60歳以上に絞ることを考えている」と発言したようだが、相撲人口を増やすには相撲好きの子どもを増やすことに決まっているではないか。 私が小学生の頃は、地べたに描いた円の中でみんなよく相撲をとって遊んだものだが、最近はそんな光景も見かけない。
オオミズアオ。翅を広げると10cmはあろうかという大型の蛾である。
毎年何度か見かけるが、今年は今日初めて庭の片隅で休んでいるのを見つけた。 蛾というと汚らしいものと決めつける人がいるが、この蛾には神秘的な美しさを感じる。 翅はきれいで蝶のようだが、鳥の羽毛のような形をしている触角はやはり蛾の触角そのもので、少々不気味である。 オオミズアオの学名(Actias artemis)のアルテミスというのはギリシャ神話に出てくる月の女神なのだそうだ。 オオミズアオの青い翅を見ていると、青く冷たいような月の光を連想しないでもない。 |