東京弁は感染るんです
「あぶないですから黄色い線の内側にお下がりください」 東京の駅でよく聞かれるアナウンスであるが、ちょっと気になることがある。 気になるのは、黄色い線ではなくて黄色いブロックだろう、ということではなく「あぶないですから」という表現である。 関西では「危険ですから」というのが普通である。 辞書には『普通の学校文法では「豊かだ」「平気だ」など形容動詞の丁寧体として、その活用語尾「だ」の代わりに助動詞「です」を用いると説く。(国語大辞典(新装版)小学館 1988)』と書いてあったが、確かに「危険だ」とは言うが「あぶないだ」とは言わない。 やはり、これは関西のアナウンスの方が正しいと思う。 中国語では線の外側と内側が日本語とは逆になると聞いたことがある。本当?
「日本語は悪魔の言語か?―ことばに関する十の話」という本によれば、「おはよう」「ありがとう」という挨拶語は関西弁なのだそうだ。 これらは、形容詞の連用形を用いた表現で「ウ音便」となっているため、関西弁に由来すると考えられるらしい。 なんのことだかよくわからないが、要するに東京弁では「はやく」と表現するところを関西弁では「はよう」と言うので(これが「ウ音便」。昔、国語で習ったような気もする。「早く来い」は関西弁では「早よう来い」または「早よ来い」)、「おはよう」は関西弁から来ているということらしい。 なるほど。 関西弁の挨拶語は「まいど!」だけではなかったのだ。 英語もかなり悪魔の言語だと思いますが。。。
今日の戯言で「ナナフシ」がやってきた話を書いたが、今度は「スイギュウ」がやってきた。 「スイギュウ」といっても牛の水牛ではなくノコギリクワガタのことである。 スイギュウが関西の方言なのかどうか知らないが、神戸の須磨ではノコギリクワガタのことを「スイギュウ」、その他のクワガタを「ゲンジ」と呼んでいた。 「上方ことば語源辞典」によれば、関西で「ゲンジ」というとカブトムシの雄のことを言うようだが、私はカブトムシは「カブト」(「ブ」にアクセント)と呼んでいた。 カブトもゲンジもスイギュウも昆虫界のヒーローなので、彼らならいつ家に来てもらっても大歓迎である。 (ゴキブリと同じような色をしているのに角があるというだけでゴキブリとはまったく待遇が違う。) 天然ものは元気がよくて、ちょっと目を離しているすきに逃げられてしまった。
「チンする」といえば電子レンジで温めることに決まっているが、昔、関西で「チンする」といえば「座る」の幼児語だったことを思い出した。 「おとなしくチンしてなさい」 というように使う。「オッチンする」ともいう。 チンとはきちんと座るの意味だと「上方ことば語源辞典」に書いてあった。 「冷蔵庫に入ってるから、チンして食べて」 と言われたらその場で正座して、「何してるの?」 と聞かれたら 「チンしている。。。」 という冗談は、残念ながら我家では通じない。 なぜなら、妻は東京人だからである。 (多分、こんなしょーもない冗談は関西でも通じないような気もするが。。。) これも図書館で借りてきた本。2400円もするので欲しいけれど買えない。
図書館に「昔話 ふるさとへの旅〜大阪府
」というCDがあったので借りてきた。 「がたろ(カッパ)の頼み」「大蛇のうろこ」「碁の上手なキツネ」など全部で九つの昔話が収められている。 語り手は、東大阪生まれで31年間小学校の教師をされていた女性と、昭和5年生まれで富田林民話研究クラブの男性。 最近では、テレビをつければ必ずといっていいほど関西弁が聞こえてくるが、このCDの関西弁はテレビから流れてくるちょっと攻撃的ともいえる関西弁とは違って、聞いているだけでほっとする、癒しの関西弁である。 もちろん東京弁感染のリハビリにも最適である。 むか〜し昔、どこかで聞いたような、懐かしいような話。 |