東京弁は感染るんです
今年の日本シリーズはセもパも東京の球団のうえに、巨人が連勝してしまったので面白くない。
どちらが勝ってもよいのだが、鉄道ファンの私としては西武が勝ったほうがうれしい。 鉄道と言えば阪神タイガースは全国区であるが、親会社の阪神電車は関西以外ではあまり知られていないのではないだろうか。 ドラマなどで京王や小田急などはよく見るが、関西の電車が東京のTVに映ることは少ない。しかし最近放映している花王の入浴剤「バブ」のCMには阪神電車が出ている。台車を押している人の後ろに映っている赤とクリーム色の電車が阪神電車である。 CMとは言え、関西の電車が映るとなぜかちょっと嬉しい。
「たんすにゴン」とか「引越しのさかい」とか「晩餐館」とか最近では関西弁のCMをよく耳にするが、関西弁のCMと言えばなんといっても「関西電気保安協会」である。
あの「かんさ〜いでんきほ〜あんきょ〜かい」の歌を知らない関西人はいないのではないかと思うほどである。 しかし、残念なことに東京でこのCMを聞くことはできない。東京は「関東電気保安協会」のテリトリーなのだ。 「関東電気保安協会」では一応CMもやっているのだが、あまり面白くもなくインパクトがない。 やはり、うどんとお好み焼きと「電気保安協会」は関西に限る。 (うれしいことに「関西電気保安協会」のHPでこのCMソングを聞くことができる。)
週始めの連休は風邪だか何だか熱が出て、腹が張って、気持ちが悪く寝こんでしまった。
本物の「今日の症状」である。 「腹が張る」から無理やり関西弁の話題にこじつけると、関西弁ではおなかがいっぱいになることを「おなかが大きなる」という。 東京弁で「おなかが大きくなる」といえば普通は「妊娠した」ということである。 関西人の彼女に「おなか大きいから、食べられへんわ」と言われたら、腹がいっぱいでもう食べられないということか、つわりで食べることが出来ないということか。 状況にもよるだろうが、普通は単に満腹だと言っているだけなので心配することはないのである。
出張で津に行ってきた。
津というと三重県の県庁所在地だが、関東人だけではなく京阪神の人にとっても馴染みの浅い所ではないかと思う。 三重県は近畿地方2府5県に含まれるはずだが、四日市などは中京工業地帯に一角を占めると確か小学校の社会に時間に習った覚えがあり、三重県というと東海地方というイメージが強い。 しかし、津の言葉は間違い無く関西弁である。 東京弁が感染した私の喋る関西弁よりもはるかにコテコテの関西弁である。 それにしても、関西人にとって一音節の地名は発音しにくい。 津は『つー』である。
昔やっていたTVアニメ「ひみつのアッコちゃん」に「がんも」という名前の少年がいたが、がんもは漢字で書くと「雁擬」で、かん−もどき、雁の肉の味に似せたものという意味である。
関西では飛竜頭(ひりょうず)というらしい。 元関西人の私がなぜ「らしい」かと言うと、私は飛竜頭とは言わず「ひろうす」と言っていたからだ。豆腐屋にも「ひろうす」1枚いくらと書いてあったような記憶があるので、たぶん神戸の須磨では「ひろうす」と言うのだと思う。 雁擬と違って飛竜頭とはどういう意味なのかよくわからないが、ポルトガル語から来た言葉らしい。 そう言えば天ぷらもポルトガル語から来た言葉だったと思う。 おでんにがんもは欠かせない。おでんの美味しい季節になってきた。
新幹線などの車内アナウンスは録音された声が流されることが多いが、やはり電車のアナウンスは車掌の肉声に限る。JR東海管内で女性車掌のアナウンスを聞いたことがあるが、やさしい声でわかりやすく聞いていて気持ちがよかった。
関西の電車のアナウンスは関西弁かというとそうでもなく、東京弁に近いアクセントで案内されることが多い。しかし東京と異なるのは、なぜかドアーのことを扉という点である。 「まもなくドアーが閉まります」は関西では「まもなく扉が閉まります」になる。 しかも「とびら」の発音は「と」にアクセントが来る関西弁になる。 ドアーというとマンションや車のドアーのように押したり引いたりして開くもの、扉というとスライドして開くもの、という感じがしないでもないので、電車のドアーは関西流に扉と呼ぶのが正しいのかもしれない。 |