東京弁は感染るんです


今日の症状
(2001年12月の症状)

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2001/12/23 餅

の語源については、満月を意味する「望月(もちづき)」からきているという説もあるくらいで、丸いのが当然だと思うのだが、東京に出てきたときにはが四角いので驚いた。
最近ではといえば一つづつパックされた切り餅を思い浮かべ、丸い餅のほうが珍しく思えるほど関東に馴染んで(東京弁に感染して)しまった。
餅つきは年末の風物詩であったが、最近では個人の家で餅つきをするところなどめったに見かけない。遥か昔に神戸の実家でも餅つきをしていたことがあった。へっついさん(かまどのこと)でもち米を蒸す懐かしい匂いを思い出す。
あのころは、確かに時間が今よりずっとずっとゆっくり流れていた。




2001/12/16 たぬき

神戸・大阪で「たぬきそば」というとそばの上にあげが乗っている「きつねうどん」のそば版であるが、京都ではきざんだあげの乗っているあんかけのそばになるらしい。
東京では揚げ玉の乗ったそばである。私は東京弁感染の進行が進んでいるのでたぬきと聞くと東京風のを思い浮かべてしまう。
関西では京都と大阪・神戸のたぬきに違いがあるものの、どちらも名前の由来は狐と狸から来ているらしいのだが、東京のたぬきは「種ぬき」から来ているそうである。
揚げ玉には種が入っていないので種ぬきそばなのだそうだ。これなら当然「たぬきうどん」も有り得る訳だ。
神戸・大阪では東京のたぬきそばをハイカラそばと言うが、京都ではそんなケチなものに名前はついていないと聞いた。
しかし、てんかすを乗せただけで値段が跳ね上がる東京のたぬきには大阪商人も顔負けである。




2001/12/10 せんべい

神戸で有名なお菓子の一つに瓦せんべいがある。
また神戸の奥座敷、有馬温泉の銘菓炭酸せんべいも、上品な甘さでなかなか美味い。
普通関西人がせんべいと言うと、このように小麦粉を原料とした甘いお菓子を連想する。
原材料が米で醤油味のものをせんべいと呼ぶのはおかしいと思うのだが、東京では「おかき」のこともせんべいという。
草加せんべいはたしかにせんべいの形をしているが小麦粉からできていないし、しかも甘くないのでこれは断固「おかき」である。
東京弁感染が進んだ今でも、東京のせんべいには馴染めない。  




2001/12/9 天ぷら

東京弁感染が進行した今では、天ぷらと聞くと天つゆと海老の天ぷらが頭に浮かぶが、関西ではこの天ぷらのほかに東京で言うさつま揚げのことも天ぷらと言う。
神戸の実家の近くの市場にこの天ぷら(さつま揚げのほう)を目の前で作って売る店があった。
台の上で魚のすり身を練って、鏝のようなもので形を整えて油で揚げて作る。小さく刻んだにんじんと玉ねぎが入った野菜天とごぼうが入った竹輪状のごぼう天が特にうまかった。
同じ天ぷらをどう区別するかというと、しいて言えば家で作るのが普通の天ぷら、市場で買うのがさつま揚げの天ぷらというふうに使い分けていたように思う。
あの美味い天ぷら屋も市場も阪神淡路大震災のせいで今はもう無い。




2001/12/5 大東京圏

JR東日本の電車内に貼ってある東京近郊路線図では、熱海大月高崎宇都宮水戸木更津まで東京ということになっている。
路線図を眺めていると本当に東京は広いと感じる。路線図の英文もJR EAST Railway Lines in Greater Tokyoと書いてあり、まさしく大東京圏という意味だ。すべてが東京の衛星都市という感じである。
関西はどうだろう。京都・大阪・神戸にはそれぞれに独自の文化があり、大阪圏と一まとめにされると気分を害する人も多いのではないだろうか。(だから関西の路線図は京阪神近郊と書いてあったはず。)
関西弁も京都・大阪・神戸では微妙に異なり、関西人が聞けば出身地がだいたい分かったものであるが、最近はそれぞれの特色が薄れてきてどこの関西弁か判断するのが難しくなってきているそうだ。
まぁ、少なくとも東京弁に感染してなければ良しとするか。。。




2001/12/2 武蔵小杉の蕎麦屋

東急東横線の武蔵小杉駅構内にある蕎麦屋では、うどんを注文すると関西風のつゆにするか関東風のつゆがいいか聞いてくる。ただし、そばは関東風が標準で関西風のつゆにしてもらうときはこちらから申し出なければならない。
そばを頼む人が断然多いが、うどんを注文する人はほとんどの人が関西風を頼んでいる。
関西風の薄味のうどんなど食えないと醤油をかけた東京人の話をきいたことがあるが、最近では健康指向ブームの影響もあるのか、東京人にも関西の薄味の良さがわかってきたようだ。
ただ、関西風うどんに白いねぎは似合わない。関西のうどんにはやっぱり青ねぎでないとね。




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