東京弁は感染るんです
節をつけて言う言葉といえば横山ホットブラザーズの「しゃべるノコギリ」、西洋ノコギリをたたいて「ボワン、ボワン、ボワン、ボワン、ボワン、ボワン、ボワン」(おーまーえーはーあーほーかぁー)という例のネタが関西ではよく知られている(と思う。)(太字は高く発音する)
関西弁基礎講座第1講では、数をかぞえるときや子どもが友達を誘うときに関西では節をつけて言うことを紹介したが、第17講ではこのほかに節をつけて言う例を2〜3紹介する。 まずはじめに掛け算の九九。 これは共通語でも節らしきものをつけないでもないが、これが関西では音楽性のある節をつけて唱えられる。たとえば二の段を言うときには次ぎのようなメロディで言う。
(楽譜をクリックするとMIDIで音が聞こえます。)
私自身は共通語のアクセントで九九を唱えたことはないが、節が付くとしてもせいぜい次のようなものではないだろうか。
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次の例は「いろは歌」であるが、これも関西では節をつけて言う。
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「いろはにほへと。ちりぬるおわか。よたれそつね。ならむーいのおくやまけふこえて。あさきゆめみしえひもせす。ん」からはとても元歌「色はにほへど散りぬるを、わが世たれぞ常ならむ、有為(うゐ)の奥山けふ越えて、浅き夢見じ酔(ゑ)ひもせず」は想像できない。 「ならむーいの」という所の節回しがなんともいえない。 たぶん共通語で「いろは」を言うときにこんなメロディは付けないと思う。 私が通っていた幼稚園では、帰るときのは全員そろって帰りの挨拶をしていた。
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この節も関西弁である。(40年以上も昔のことをよく覚えているものである。脳のキャパシティは決まっているのでしょーもないことは忘れてしまわないと多分新しいことは覚えられない。) |