東京弁は感染るんです
スーパーで売っている大葉を見て、関西にいたときはシソの葉を大葉などは言わなかったような気がしたので、調べてみた。 「道浦俊彦の平成ことば事情」(道浦俊彦は、よみうりテレビのアナウンサー)というサイトに、「大葉と紫蘇」について書いてあった。 これによると、1961年頃に静岡県のツマ物生産組合が、青ジソの葉をオオバの名で大阪の市場に出荷したのが最初だそうで、その後東京市場でも扱うようになり、大葉という名前が定着したのは東京だったとのこと。 関西で大葉の名前が定着していないということは、大葉は一種の東京弁といえるかも知れない。 右の写真は溝のふたの隙間から勝手に生えてきたシソ。 犬がおしっこかけてるかもしれないので取って食べる気はしない。
神戸の農産物直売所でマッカを売っていた。 マッカとはマクワウリのことで、大阪ことば事典には 『マッカ【真桑】 まくわ瓜。あまうり。美濃国本巣郡真桑村の特産であったのを、京都東寺の辺に移植したものであるという。』と書いてある。 1個80円から130円。値段の差は表面の傷で、ちょっと傷がついている80円のものときれいな130円の2個を買って、相模湖の自宅まで持ち帰った。 冷やして食べると、素朴な甘みはメロンよりも美味しい。 昔はお盆のお供えなどにもこのマッカが入っていたような気がするが、最近は全く見かけない。 関東で見かけないだけなのか、関西ではまだマッカが流通しているのか、ネットで調べると関東でも関西でもマッカは市場には出回っていないようで、マッカという言葉ももう死語になってしまったようだ。 (なお、マッカは平板に発音する。語尾の「カ」を上げて発音すると「真っ赤」の意。語尾の「カ」を下げて発音するとイスラム教の聖地の意(アラビア語の発音ではメッカよりマッカに近いらしい)。 死語なので解説しておかないと。。。) マッカと西洋のメロンを交配したものがプリンスメロン。
神戸の実家でブイブイを見つけた。 神戸ではコガネムシのことをブイブイ(アクセントは最後の「イ」を高く発音)とかブイコ(アクセントは真中の「イ」を高く発音)という。 大阪ことば事典には載っていないので、大阪では言わないのかもしれない。 (大阪ことば事典でブイブイを引くと、『えらそうにいばっているさま。「この辺でブイブイ言うてるの知らんのか」などと使うが、自称している場合、多くは大したことはない。』と書いてある。 この場合のブイブイは最初の「ブ」または二番目の「イ」を高く発音する。) ドウガネ(銅鉦)ブイブイという名前の虫がいるので、ブイブイは全国的に通じる呼び名だと思っていたが、どうもそうではないらしい。 ドウガネブイブイは、私が小学生のころは神戸ではごく普通に見られた虫で、捕まえるとすぐ糞をするので、ババブイ(関西弁でババとは大便のこと)と呼んで、コガネムシやカナブンやハナムグリなどよりワンランク下の虫として昆虫採集の対象にもならなかった虫だったが、もう何十年も見ていない。 写真のブイブイもドウガネブイブイではなく、ヒメコガネのようだ。 コガネムシは農作物の大敵。農家の人にとっては悪魔の虫かも知れない。 |