東京弁は感染るんです
相模湖町には公民館に併設された小さな図書館しかないのだが、相模湖町民は相互利用協定により八王子市と相模原市の図書館も利用できる。 八王子の図書館も相模原の図書館もWebで蔵書検索ができるし、八王子の図書館では貸し出し予約もWeb上でできるので便利である。 Webで関西弁に関する本を検索して借りてきた。 「大阪弁」(前田勇著)という本に、大阪弁と東京弁の対比表があったので紹介すると
この本が書かれたのは昭和36年。 今、島田紳介が司会をしている番組を見ながらこれを書いていたのだが、紳介のしゃべりを聞いていると、東京弁と大阪弁のイメージが今では逆転しているように感じる。 なぜか6枚も持っている図書館の貸し出しカード。
コーヒーを飲もうと思ったところ電動ポットのコードが外れていてお湯が沸いていなかったので、湯を沸かそうとやかんをさがしたが見つからない。 最近は電動ポットしか使わなくなってしまったので、やかんはどこかにしまわれてしまったらしい。 やかん(薬缶)の語源は、字のとおり薬を煎じる器具を意味したらしい。 関西ではやかんとは言わずにちゃびん(茶瓶)と呼ぶのが普通だと思う。 したがって、ハゲ頭のこともやかん頭などとは言わず、ちゃびん、または、ハゲちゃびんと言う。 ハゲちゃん(アクセントは「ちゃ」を高く発音する。)とも言うが、これはハゲにちゃん付けをしているのではなく、ハゲちゃびんを短くしたものである(多分)。 便利だけれど、何か不経済な気がする電動湯沸しポット。
神戸新聞(もちろんWeb版)に面白い記事が載っていた。
「腹が立つ」を神戸より東では「ムカツク」、西では「ゴーガワク」と言い、神戸市長田区の新長田駅から西では「ゴーガワク」が9割以上を占めているらしい。 ただし、これは高齢者を対象にした調査で、低年齢層では「ゴーガワク」圏でも「ムカツク」という言い方が浸透しているらしい。 私の出身地の須磨は長田よりも西なので「ゴーガワク」圏にあるはずだが、私は「ゴーガワク」という言葉を知らない。 父と父方の祖父母も須磨出身だが、「ゴーガワク」と言っているのを聞いた記憶が無い。 ムカツクことなど無かったのか、それとも我慢強かったのか、謎である。 なお「ムカツク」は『大阪ことば事典』に載っている。 『ムカツク:吐き気がする。転じて、腹を立てる、癪にさわる。』 「チョー、ムカツク」の「ムカツク」は関西弁なのか。これも謎である。 神戸にいた時は神戸新聞など読んでいなかったのに。。。
図書館で借りてきた地域語のダイナミズム 地域語の生態シリーズ 関西篇という本に、京阪神間の若年層を対象にした言語動態についての調査報告が載っていた。 ホッチキス(英語では stapler )の中に入れるもの( 英語ではstaple )を何というかという調査で、京都市ではハリ(針)がシン(芯)を上回っていて、神戸市では逆にシンがハリを上回っているそうである。 大阪では両者が拮抗していて、関西の西ではシン、東ではハリと呼ぶ傾向があるらしい。 こんなものに地域差があるとは思わなかった。 ホッチキスは一般的な文房具だが、家庭で使う機会はそうあるわけではなく、必ず一家に1台あるというものでもないので、親が使う言葉がそのまま子どもに伝わるというわけでもないと思う。 私の父はムシ(虫)とかタマ(玉)とか言っていたように思うが、私はハリという。 これは箱にそう書いてあるから。 ホッチキスの発明者は誰? ホッチキスの歴史はここ |