東京弁は感染るんです
図書館で借りてきた本から(最近、こればっかり。。。) 私はあまりマンガを読むほうではないのだが、無免許の天才外科医の活躍を描いた手塚治虫の「ブラック・ジャック」は全巻持っている。 図書館で借りてきた「ブラック・ジャック解体新書」という本は、この「ブラック・ジャック」を現役の心臓外科医の視点で分析した本である。 この中で、「がめつい同士」という作品の解説にちょっと疑問に感じたところがあったので引用すると、 『「がめつい」という言葉は、「お金に対してシビアな姿勢と、またその背景の強靭な哲学を持つ人格」を表現する、賛美を込めた大阪弁である。 「ケチ」が、あくまでも「お金を惜しんで出さない人」という否定的な意味であるのに対して、「がめつい」はその人の人格を尊重し、「お金の遣い方よう知ったはる人」という意味合いも込めた肯定的な表現である。』と書いてある。 「がめつい」とは菊田一夫が「がめつい奴」で造語した言葉だそうで、肯定的な意味があるとは思わない。 むしろ肯定的な意味を持っているのは「ケチ」のほうで、「ケチ」とは出すとき出す、死金を使わない経済観念の発達した人のことだと思う。 否定的な意味を持つ言葉は「しぶちん」で、全てに出し渋りをする守銭奴のことをいう。 著者は大阪出身だそうなので、神戸と大阪でちょっとしたニュアンスが違っているのかも知れないが、どうだろうか。 毎回、本の写真ばっかりでオモロないが、何もないとアイソないので。。。
大阪弁看板考という本によれば、1996年の調査では東京23区内1万2352軒中「笑」のつく店は6軒しかないのに対して、大阪府内の居酒屋5630軒中「笑」のつく店は15軒あるのだそうだ。 大阪の居酒屋の軒数は東京の半分以下で「笑」のつく店は倍以上。 さすがに大阪は「笑い」の文化水準が高い。 今は「笑笑」というチェーン店の居酒屋をあちこちで見かけるので、東京でも「笑」のつく店は増えていると思う。 東京でも「笑い」の文化水準が向上してきた結果だといえるかも知れない。 笑いといえば、昔は「笑点」という番組の面白さがわからなかったのだが、最近は面白いと思えるようになってきた。 番組の「笑い」に対する文化水準が向上したことによるものなのか、それとも単に私の思考が東京人化しているだけか。 例によって図書館で借りてきた。なぜかAmazonでは検索されない。
「兵庫県の方言地図」
」という本が図書館にあったので、ホームページのネタにでもなるかと思い借りてきた。 ぱらぱらとページをめくっていると読めない漢字が出てきた。 「稲架」 PCの辞書は読めなくても漢字を入力すれば調べられるので便利である。 『稲架(はさ) (挟(はさ)むの意)木や竹を組み、刈り取った稲をかけて乾燥させる設備。おだがけ。いなかけ。《季・秋》 国語大辞典(新装版)小学館』 なるほど。「はさ」と読むらしい。 この稲架を各地でなんと呼ぶか。「稲を刈りとって田に干しておく木などで組んだものを何というか」という質問に、神戸は「ダテ」、県の日本海側は「イナキ・イナギ」、岡山や鳥取に近い県の西側では「ハゼ」と答えている。 神戸の市街地に水田などないのに、神戸の人が質問に回答しているのが不思議である。「ダテ」という言葉もはじめて聞いた。 兵庫といっても瀬戸内側と日本海側では言葉が全然違う。
「好きやねん、大阪弁」という本に書いてあった話から。 方言指導で知られる著者の大原穣子さんが対談した作曲家の池辺晋一郎氏によると、 『合唱曲を歌うとき、西日本と東日本の違いはアクセントの問題だけではなく、無声音の扱いにも違いがある』のだそうだ。 どういうことかというと、例えば「水」という時、関西人は「mizu」と「u」を発音するが、関東人は「miz」と「u」を発音しない。 したがって、大勢で歌うと全然違う雰囲気の合唱曲になってしまうのだそうだ。 実は、私は合唱団(平均年齢は多分60歳以上で、男性の中では私が最年少という恐ろしい合唱団。合掌団ではない。)に入っている。 ここでは、無声音になる母音を発声すると幼稚っぽく聞こえるので、母音は発声しないようにと指導されるのだが、関西の合唱団ではそのような指導は受けないのだろうか。 一番右端の真ん中の列、私です。 |