東京弁は感染るんです
【さっぱりわやや】
「全然駄目です」という意味です。
大阪ことば事典 牧村史陽編(講談社学術文庫 )によれば、 『女房がお産で、子供が風邪ひきで、おやじが会社をくびになったというような場合にも「さっぱりワヤやがな」で頭をかいてすましていることができるのが大阪人の一面である』 のだそうです。 同義語に「ほんま、商売あがったりやでぇ」というのがあります。 「さっぱりわや」と「商売あがったり」、どちらが深刻な状態か、一概には言えません。 (大阪人だと、どちらも頭をかいてすますことができる程度の深刻さか?) 【もうちょっとマケタリーナ】
「もうすこし値引きしてください」という意味です。
「おっちゃん、これナンボ?」 「え〜? 高いなぁ。もうちょっとマケタリーナ」 「マケタリーナ」 イタリア語のような響き。自分の頼みごとを第三者が言っているようにいう関西弁特有の表現です。 許しを請うときにも「堪忍したって」とか「堪忍したれや」とか、まるで他人事のように言いますが、関西人以外の人が聞くと素直でないように聞こえるかもしれませんね。 【この口が言うかぁ!?】
子どもの頃、こう言って叱られた人も多いのではないでしょうか。
関西では、子どもが口答えををしたときに、ほっぺたをつねりながら(関西弁で言うと、ぼべたひねりながら)こう言います。 口答えをする子どもが悪いのではなく、悪いのはそういうことを言う口だという訳です。 「この口が言うん(の)か!」という場合には、尻下がりまたは尻上がりに発音しますが、「この口が言うかぁ!?」と言う場合には、尻上がりで尻下がりでもなく平板に発音するところがポイントです。 |